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『雪国』(ゆきぐに)は、川端康成の長編小説で、名作として国内外で名高い。雪国を訪れた男が、温泉町でひたむきに生きる女たちの諸相、ゆらめき、定めない命の各瞬間の純粋を見つめる物語〔。愛し生きる女の情熱の美しく哀しい徒労が、男の無情に研ぎ澄まされた鏡のような心理の抒情に映されながら、美的に抽出されて描かれている。 1935年(昭和10年)から各雑誌に断続的に断章が書きつがれ、初版単行本刊行時の1937年(昭和12年)7月に文芸懇話会賞を受賞した。その後も約13年の歳月が傾けられて最終的な完成に至った〔保昌正夫編『新潮日本文学アルバム16 川端康成』(新潮社、1984年)〕。 == 発表経過 == まず1935年(昭和10年)、雑誌『文藝春秋』1月号に「夕景色の鏡」、雑誌『改造』1月号に「白い朝の鏡」、雑誌『日本評論』11月号に「物語」、同誌12月号に「徒労」が断章として分載された。翌1936年(昭和11年)、雑誌『中央公論』8月号に「萱の花」、雑誌『文藝春秋』10月号に「火の枕」が分載された。翌1937年(昭和12年)、雑誌『改造』5月号に「手毬歌」が掲載された。 以上の断章をまとめ、書き下ろしの新稿を加えた単行本『雪国』は、1937年(昭和12年)6月12日に創元社より刊行され、7月に第3回文芸懇話会賞を受賞した。 そして1940年(昭和15年)、雑誌『公論』12月号に「雪中火事」、翌1941年(昭和16年)、雑誌『文藝春秋』8月号に「天の河」、戦後の1946年(昭和21年)、雑誌『暁鐘』5月号に「雪国抄」(「雪中火事」の改稿)、翌1947年(昭和22年)、雑誌『小説新潮』10月号に「続雪国」(「天の河」の改稿)が掲載された。 以上をもって最終的な完成作となり、「続雪国」まで収録した完結本『雪国』は、「あとがき」を付して翌1948年(昭和23年)12月25日に創元社より刊行された〔羽鳥徹哉・原善編『川端康成全作品研究事典』(勉誠出版、1998年)〕〔「著書目録」(『川端康成全集第35巻 雑纂2』)(新潮社、1983年)〕。 その後、新潮社より1949年(昭和23年)6月刊行の『川端康成全集第6巻』(全16巻本)や、1960年(昭和35年)6月刊行の『川端康成全集第5巻』(全12巻本)に収録の際と、さらに1971年(昭和46年)8月に牧羊社より『定本雪国』刊行の際にも、川端本人による斧鉞が加えられた〔。また川端死後の1972年(昭和47年)12月には、原稿復刻版『雪国抄』がほるぷ出版より刊行された〔。 文庫版は新潮文庫、角川文庫などで刊行されている。翻訳版は1956年(昭和31年)のエドワード・サイデンステッカー訳(英題:“Snow Country”)をはじめ、世界各国語に翻訳され出版されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「雪国 (小説)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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